原子力げんしりょく発電はつでんに伴ともなって出でる高こうレベル放射ほうしゃ性せい廃棄はいき物ぶついわゆる「核かくのごみ」は長期間ちょうきかん強つよい放射線ほうしゃせんを出だし続つづけることから、地下ちか300メートルより深ふかくに埋うめて最終さいしゅう処分しょぶんを行おこなうことが法律ほうりつで決きまっていて、処分しょぶん地ちの選定せんていに向むけた調査ちょうさは3段階だんかいで行おこなわれます。

玄海げんかい町まちでは今月こんげつ、町内ちょうないの旅館りょかん組合くみあいと飲食いんしょく業ぎょう組合くみあい、それに、防災ぼうさい対策たいさく協議きょうぎ会かいの3団体だんたいから、第だい1段階だんかいの「文献ぶんけん調査ちょうさ」への応募おうぼを町まちに働はたらきかけるよう求もとめる請願せいがん書しょが町議会ちょうぎかいに提出ていしゅつされました。

これを受うけて町議ちょうぎ会かいでは17日にち、請願せいがんを審査しんさするための特別とくべつ委員いいん会かいが開ひらかれ、午前ごぜん中ちゅうは資源エネルギー庁しげんえねるぎ-ちょうや、処分しょぶん地ちの選定せんていを担になう国くにの認可にんか法人ほうじんNUMO＝原子力げんしりょく発電はつでん環境かんきょう整備せいび機構きこうの担当たんとう者しゃ4人にんが参考さんこう人じんとして出席しゅっせきしました。

この中なかでNUMOの担当たんとう者しゃは、「文献ぶんけん調査ちょうさ」が全国ぜんこくで北海道ほっかいどうの2つの自治体じちたいでしか行おこなわれていないことを踏ふまえ、「できるだけ多おおくの地点ちてんで実施じっししたい」と述のべて理解りかいを求もとめました。

午後ごごも引き続ひきつづき審査しんさが行おこなわれる予定よていで、議会ぎかい関係かんけい者しゃによりますと議会ぎかいでは今月こんげつ中ちゅうに再ふたたび特別とくべつ委員いいん会かいを開ひらき、請願せいがんの扱あつかいについて判断はんだんすることにしています。

NUMOによりますと、原発げんぱつが立地りっちする自治体じちたいで処分しょぶん地ちの調査ちょうさに向むけた請願せいがんが出だされるのは、NUMOが把握はあくする範囲はんいで、初はじめてだということです。

林はやし官房かんぼう長官ちょうかん “全国ぜんこくで情報じょうほう提供ていきょうに取り組とりくむ”

林はやし官房かんぼう長官ちょうかんは午前ごぜんの記者きしゃ会見かいけんで「『文献ぶんけん調査ちょうさ』に関心かんしんを持もってもらえることはありがたいことだ。最終さいしゅう処分しょぶん事業じぎょうにはさまざまな意見いけんがあり、まずは地域ちいきで丁寧ていねいに議論ぎろんを深ふかめてもらうことが重要じゅうようだ」と述のべました。

そのうえで「高こうレベル放射ほうしゃ性せい廃棄はいき物ぶつの最終さいしゅう処分しょぶんは決けっして特定とくていの地域ちいきの問題もんだいではなく、日本にっぽん全体ぜんたいで取り組とりくむべき課題かだいだ。地域ちいきの声こえを踏ふまえながら、国くにとして『文献ぶんけん調査ちょうさ』の実施じっし地域ちいきの拡大かくだいを目指めざし、引き続ひきつづき全国ぜんこくで必要ひつような情報じょうほう提供ていきょうなどに取り組とりくみたい」と述のべました。